土地と建物の評価額は各自治体が決める
土地や建物の評価額は、自治体ごとに設けられた固定資産評価員によって決定されます。
参考ページ:不動産の固定資産税評価額とは何の価格?売る時の参考価格?詳しく解説
具体的には、「固定資産評価基準」という規定に基づいて行われます。
この基準では、土地や建物の登記時に、評価員が1軒ずつ確認し、評価額を決めることとされています。
土地の評価額は、毎年1月1日に決まる公示価格を基準としています。
この公示価格の約70%を目安に、土地が所在する地域や接続状況、形状や面積などを詳細に評価します。
例えば、公示価格が1,000万円であれば、その約70%である700万円がおおよその評価額の目安となります。
建物の評価額は、再建築価格を基準として算出します。
再建築価格とは、現在の物件を再建築する際に必要な費用を考慮した価格です。
経年劣化を考慮する必要があり、具体的な計算は複雑ですが、一般的には再建築価格の約50~70%が評価額として計算されます。
また、新築の場合は、請負工事金額の約50~60%が評価額の目安とされます。
ただし、建物の構造や面積によって評価額が異なることに留意する必要があります。
固定資産税の評価額は、約3年に1度見直されます。
この見直しは、不動産鑑定士によって行われ、その結果に基づいて市町村が税額を決定します。
公示価格を基準としているため、不動産市場の動きに応じて公示価格が変動することに注意しながら、評価額と公示価格の乖離が生じないように調整されます。